代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉



「いや、俺にとって彼女以上は居ないし彼女以外なら必要ありません。心遣い感謝します」



後ろから肘をツンツンされる。
また忘れてたけど、圭介の野郎が「誰?誰?」とうるさくて仕方ない。
すると彼女の方から歩み寄る。



「ご挨拶が遅れました、初めまして、私ALL ASSISTの深山乃亜と申します」と名刺交換。



「え、深山って……!?」



「あ、はい、紗和は私の妹です」



「おおおお姉さまっ!?」



驚き過ぎだろ。
俺の腕にしがみついて「綺麗過ぎる」とかって興奮気味だし。
お前コロコロ態度変わり過ぎなんだよ、お調子者が。



「代表って事は…社長さん?」



「はい、まだまだ小さな会社ですが」



「じゃあ僕と同じですね」



僕とか気持ち悪い。
何気に社長アピールしやがって。
勝手にやってろ。



「ALL ASSIST……聞いた事ない派遣会社だなぁ……」



あ、ヤベ。
隠してた事がバレる。
コイツに説明すんの一番面倒くせぇ。



「いえ、私共は派遣会社ではありません。どんな事でもアシストさせて頂く便利屋です」



「便利屋っ!?」



ま、そうなるわな。
俺も最初はそうだった。
でも、そんじょそこらの派遣社員とはレベルが違う。
違い過ぎて更にびっくりさせられんだ。
スキルもそうだけど……容姿もハイレベル過ぎんだろ?
マジでビビったぜ。



「紗和ちゃん……便利屋だったの?」



「はい、オフィス関連も様々な人材を取り揃えておりますので良かったら是非」



笑うとやっぱり似てる。
そんな姉に終始メロメロな圭介が気持ち悪い。






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