代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「そこは正々堂々とデートまで持っていけよ〜」
うるさい、うるさい、うるさい!!
ほっといてくれ。
ガシッと肩を組まれ
「お前、やっぱ恋愛初心者だわ」ってどの目線で言ってんだよ!
そういうお前、フラれてんだぞ。
「僕は真正面から本気でぶつかりますよ?いいですか?」
突然そう言われて若干引いている姉に圭介は物怖じしない。
その自信はどっからくるんだ?
「僕とデートしてくれませんか?」
「すみません、仕事人間なんで私…そういうお誘いは嬉しいんですけどお断りしてます」
真っ向から拒否られてやんの。
吹き出しかけた。
そしたらあっさり「じゃあレンタル彼女お願いします」ってオイ!
何が臨機応変だ!
結局お前も依頼してんじゃねぇか!
「あ、いいですよ〜どんな方がタイプですか?なるべくご期待には添えたいと思います」
「いや、あなたがいいです。お願い出来ますか?」
「私、ですか?……高いですよ?」
ていうか外でやれよ。
誰もお前の恋愛に興味ねぇんだよ。
「いくらでも出します、あなたとデート出来るなら」
「ではこちらの誓約書を……」
その時、紗和が目を覚ました。
思わずまた手を握り名前を呼ぶ。
コールも鳴らした。
徐々に目が合って意識もはっきりしてる。
帰宅の許可も降りた。
良かった……紗和。
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「いや、俺の方こそ悪かった……働かせ過ぎだって圭介にも怒られたよ、本当その通りだな」
「堀越社長とお姉ちゃんは?」