代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「ん……なんかお話し中?レンタル彼女頼んでた」
「あ、バレたんですね?私のせいで…ごめんなさい」
「そこは謝るとこじゃないから」
今は病室に2人きり。
点滴が終わったら帰れる事になっている。
ベット半分起こして起きたまま話してる俺達。
「お姉ちゃん、凄い割高なのに…私達よりひとつ0が多いし」
「そんなに!?」
「自称、恋愛のプロらしいです。あ、でも本当に駆け引きは上手いかも。別れさせ屋もしてるし」
同じベットに腰掛けて髪を耳にかけてあげる。
俺を見上げる瞳が愛しくて…今にも溢れそうだ。
「もう誰かのレンタル彼女なんてなるなよ?俺が紗和を独占するから」
真っ赤になって俯く紗和の手を握る。
「返事は?」
「………はい」
「俺がずっと紗和を独占する。いいよな?」
「………はい」
「紗和の人生、買っていい?」
絡む視線。
耳まで赤く染まって動揺してる。
「か、買うとかの問題じゃ……」
「じゃあ言い方を変える」
「え……?」
「紗和、俺と…」
ガラッとドアが開いてとっさに離れた。
間一髪…!
「いや〜上手く話はまとまった」
上機嫌で入って来た圭介を本気で殴りたい気分だ。
お前わざと邪魔したろ?
ふざけやがって。
続いて姉も入って来て少し話したら笑顔で帰って行った。
無理やり送ると言って圭介もついて行ったけど、向こうも車だろ。