代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「会ってくれないと思ったし…一人になりたいって言われたから…ちゃんと家に帰ったのか気になって」
「紗和なら大丈夫よ、ワタシが側に居たから」
「泣いて…ましたか?俺…傷付けちゃって…完全に嫌われました」
「うん……でもちゃんと理解力ある子だし、昨日は素直になれなかっただけじゃないかしら?それよりお腹空いてない?これ食べて?」
まだ温かい手作りのホットサンドとコーヒーを差し入れしてくれた。
「ありがとうございます」
「紗和ならまだ寝てると思う。でもワタシはむしろ逆だと思うわ」
「え?」
「嫌ってたらあんなに泣かないわ。真剣に想ってるからこその態度だったと思うわよ?今信じてあげなかったらそれまでの関係だったって事よ。その時はワタシが遠慮なく紗和を貰うわよ」
「えっと………いや、渡しません!紗和だけは絶対に!俺の女なんで」
「イヤン、こんな朝っぱらからキュンキュンさせないで〜やっぱり響也はワタシが惚れた男〜」
だから痛いから!男出ちゃってるから!
その見た目で自衛隊服とかダメでしょ。
それでオネエ語はギャップあり過ぎ。
でも、紗和が安心して酔える相手である事はよくわかる気がした。
昨日は彼の胸で泣いて、泣き疲れて寝ちゃったのかな。
「ずっと紗和の側に居てくれてありがとうございました」
終始抱きつかれていたけど笑顔で去って行く金髪レオさん。
何度も何度も振り返って俺に手を振るとことか本当に中身は女なんだな。
筋肉すげぇけど。