代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉



「もうトップになったから」って言われてもその前のサプライズがインパクトあり過ぎて一番大事な事なのにそれ薄れちゃうから…!



「おめでとうございます」



満面の笑みを返したら
「だから迎えに来たんだ」ってまた私をドキドキさせる。



「え……じゃあさっき挨拶した新郎新婦は?」



「サクラだよ」



「外に居た参列者は?」



「それもサクラ」



「200人も!?」



「これくらいしないと紗和を騙せないからさ」



200人と新郎新婦のサクラ代が瞬時に頭に過ぎる。
相当な額だよ!?本気なの!?
しかも副社長ならきっと全ての旅費も負担してるはず……
自分の会社メンバー+ALL ASSISTメンバー分………白目むく。




「一世一代の俺のサプライズ、まだこれで終わりじゃないぜ?」



「え……」



パンパン!と手を叩いたのは姉で、スタッフに向かって「プロポーズ大成功みたいなので、早速新婦の準備始めちゃいまーす!」と言った。
その号令に動き出すスタッフ達。
私を取り囲み連れ出される。



「え?え?なに!?私っ!?」



サプライズが衝撃的過ぎて頭のネジが一本取れた私には、すぐに事態を呑み込む余裕がない。
こんな時のスタッフの団結力は半端じゃないよね。
有名人のライブ中の早着替えみたく瞬時にウェディングドレスに着替えてる。



レオがメイク直ししてくれてて
「私もうダメ…何これ?心臓飛び出しそう…」と弱音を吐く。




「何言ってんのよ、あんな熱いキス見せつけてたくせに」とすぐ攻撃され撃沈。




はい……すみませんでした。
以後、気をつけます。






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