代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉



それにほら、綺麗過ぎて目立っちゃってるから。
周り皆が見てるよ?
そんなの全然お構いなしなんだね?
じゃあこの今からの2時間は、乃亜さんを独り占めにしていいんだよね?



「怒ってるよね…?一旦帰ってシャワー浴びて、メイクしてヘアセットしてたら時間オーバー……初めてのデートだから気合い入れたかったんだけど……時間守れないとか一番やっちゃいけないね?ごめんなさい」



俺の為に…!?
綺麗な姿見せる為に頑張ってくれたの!?
充分綺麗だよ、こっちが処理しきれねぇよ。
話術かも知れないって警戒する事すらこの時点で頭からすっかり抜けていた。



色っぽく見つめる視線に思わず腰から引き寄せた。
顔が近くなる。
少しでも動揺してくれてる…?
どのタイミングで自分のペースに持っていくか手探り状態だ。



「もうこのまま来ないかと思った…」



「ごめん…」



そう言って片方で俺の頬に触れてきた。
またそっちのペースだ…!ヤバいぞ!
少しだけ見上げる小さな顔。
何もかもが完璧な出で立ち。
こんな至近距離で見つめられたら……どんどん好きになる。



華奢な細い手に手を重ねた。



「こんな事されても俺の気持ち全然変わんないけどいいの?むしろ離したくねぇんだけど…」



そりゃ多少なりとも怒ってはいるけどね?
でもこんな女神が現れたんじゃ怒れない。
どこにも行かせたくない。
目の前から消えてほしくない。
その視線、俺だけのものにしたい。



「いいよ……ていうかそのつもり」



「え……?」






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