代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「ここ前から行きたいと思ってたの!でも私の周りも誰も行ってくれる人居なくて…いやぁ本当に嬉しい…!」
手足ジタバタしながら興奮気味に言うとかギャップあり過ぎだから。
今日だって絶対しなさそうなファッションだし。
でもここは服装も全部レンタル出来て手ぶらで来れちゃうとこ。
「じゃあ、行っちゃう?」
「うん…!」
早速着替えて現れた時も全部持ってかれるくらい何でも似合うんだよな。
本格的に迷彩服、ヘルメットにゴーグル。
BB弾のガンを構えて興奮してる様子。
初デートでサバイバルゲームに誘う俺は間違いなくイカれた野郎だと思われるのが大半だろう。
恐らく次はないって密かに距離を置かれるタイプ。
こんなに喜んでもらえたの…初めてだ。
「あ、初心者じゃないんで」
「マジ!?」
ガンの構え方もサマになってる。
練習で撃ったら百発百中…!
ゴーグルの中の目が本気だ。
ヤバい……何か、好きが止まらねぇ!
可愛いと格好良いが共存ってどういう事だよ!
一般参加型で俺達は2人で1つのチーム。
同じ2名で参加していたカップルと敵同士で戦う事になった。
味方と分かるよう同じ印をつけておく。
室内だといっても工場の跡地を演出していて2層・3層と立体的になったとても広々としたフィールド。
上下左右360度どこからも狙えるし、俺達だって狙われるんだ。
ドラム缶などの障害物に隠れながら息を潜め静かに時を待つ。
撃たれた時点で「ヒット」と叫び退場だ。
間違えても撃ち返したりするゾンビにはなっちゃいけない。
お互い初心者じゃない為、建物の配置図はすでにインプット済み。
初めてコンビを組むのにこんなに心地良いなんて。