代行秘書 ときどき レンタル彼女⁉
「絶対ダメ……?」
今すぐブラウスのボタン外したい。
柔らかいのに触れたいよ……
乃亜さんのキスは尋常じゃないくらい俺を駆り立てる。
「今はこれで我慢して…?」と軽くキス。
「うっ………」
ズルい……
「ズルいって思ったでしょ?」
え、よまれた!?
しまった、顔に出しすぎたか。
「ごめんね?私、そうやってイジメたくなるんだ、圭介だけにはそうなっちゃうみたい」
圭介だけには……
圭介だけには………
圭介だけには……………
頭の中で心地良くリピートされる。
自然とほころぶ笑顔。
「いいよ〜」と抱きしめる。
乃亜さんにならとことんイジメられたい。
だって最後には幸せな気持ちになるんだもん。
「もう少しで終わるから待ってて」
「うん…!」
どんな瞬間も愛が満ち溢れている。
それを噛みしめる毎日。
やっと手に入れた幸せ。
手放したくない強い想いがどうしてもこの言葉を生んでしまう。
「乃亜さん、俺と結婚してください」
本当は出逢った瞬間からそう思っていた。
心に決めてた。
随分遠回りしたけど、無駄のない回り道だったと思うよ。
信じて突き進んで良かった。
途中挫けそうにもなったけど、どう足掻いても乃亜さんじゃなきゃダメだったんだ。
俺の未来には乃亜さんしか居ない。
「いいよ〜じゃあ籍入れちゃおっか」って軽いのも乃亜さんらしい。
指輪を薬指にはめる。
ニコニコしながら眺めてる後ろから抱きしめた。
「ありがとう……俺を選んでくれて。一生かけて、感謝していくね」
頬を寄せ合う。
「じゃあ私は……一生かけて、愛してあげるね?」
返しがいちいち可愛いんだよ、ちくしょう。
優しく重なる誓いのキス。
離れないと誓い合ったキス。
愛してる……乃亜だけを。