【短】お返しは××
「うう……あともうちょっとなのに………」


この図書室にはきちんと料理本コーナーもあるが、そこは久保君の背後だから今の私にはこれを選ぶ選択肢しか無い。


頑張れ綴!!もうちょっとで手が届くぞっ!!


生まれたての子鹿みたいにプルプル震えながら、頑張っていた時だった。


「――――よっと」


「えっ……?」


突然…背後から手が伸びてきて、私が取りたかった本を抜き取る。


「バレンタインはこれで完璧!スイーツレシピ…ね。随分とまぁ乙女色満載の本選んでんな、影草」


「○×←☆♪!?久っ……久久久、久保君………っ!?」
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