たぶん..初恋...だった。
‥その後どうやって家に帰ったかは覚えていない。


でも気づいたら自分の部屋にいて、ベットで泣き叫んでいたんだ。


‥‥私なんかよりりゅうちゃんの方がずっとずっと苦しいのは分かっていたけど‥


‥本当にごめんね‥。








次の朝りゅうちゃんと合わせる顔がなかったのでいつもより少し遅めに家を出た。



案の定先に行っていたのでホッとしたが、安心して自分のことを考えてる私はやっぱり最低だと思う。





教室に着くといきなり夏実が飛んできた。


「ねえ!!瑠美!!!やばいよ!」


そんなこと言われたってなにがやばいのか何も分からない。

「えっ?どうしたの?」

「いや!だから!!

瑠美の幼馴染の西島先輩?が久野くん殴って今2人とも先生に呼ばれて行ったところなんだって!!」


「…えっ…?待って

どういうこと…?」

「なんかさっきいきなり西島先輩が来て、久野くんのこと呼んで廊下で話してて

何がきっかけか分からないけど西島先輩が殴ったみたいで…周りも止めに入ったり先生呼んだりで大変だったんだよ‥

瑠美なんか聞いてたりしない?」


…もしかして‥


「えっ!?瑠美!?」


私は急いで職員室に向かって走って行った。








「‥りゅうちゃん!」

ちょうど職員室から出てきたりゅうちゃんと久野くんが向かいから歩いてきていた。


「…あー‥瑠美‥。」

「何してんの!!!」


「‥いや‥まあ‥

でも別に2日間謹慎になっただけだから!」


「…馬鹿じゃないの〜〜‥」


そういうと突然涙が出てきた‥


…ほんとはもっと退学とかにでもなっちゃうんじゃないか、って不安だったから‥


‥私のせいでりゅうちゃんが学校辞めなきゃいけなくなったりしたらどうしようって‥


‥前に先輩で殴り合いの喧嘩して退学になったっていう話があったから‥でもなんで2日の謹慎で済んだんだろう‥?


「…俺なら大丈夫だからさ‥

アイツに話しかけてやりなよ‥」


「…あっ‥久野くん‥

…その‥私のせいでごめん!

‥私が昨日りゅうちゃんに話しちゃったから‥」








「…いや別に‥お前と関係ないから‥」


「いやでも!私のせいで…」


「…つかもう俺と関わんな‥


‥ちょっと優しくしたからって‥勘違いするなよ‥


…俺は暇だからお前の相手してただけだし」




"無"という表現が一番ぴったりくるような表情で私の目なんて一瞬も見ずにそう言い放った。




そしてそのまま歩き出していってしまった‥


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