たぶん..初恋...だった。
さいわい今私たちは中庭の陰にあるベンチに座っていて、ここはあまり人が来ないので誰かに見られる心配はない。



「…瑠美‥大丈夫だからね‥


きっとまた話せるようになるから‥」


そう背中をさすりながら慰めてくれた。



「‥また話せる日なんてくるのかな‥?」



「くるよ!!!!


だって、久野くんって確かにいろんな女の子に優しくするけど!

でも!瑠美といる時だけすごく穏やかっていうか優しい顔になるんだよ?



‥だから絶対また話せるようになるよ大丈夫」





‥それがたとえ慰めの言葉だとしても嬉しかった。



本当はそうじゃなくても、少なくとも周りにいる子にそう見えていたならもうそれだけで十分嬉しい。



「…だから夏実に出来ることなんかあったらいつでも言ってね?頼ってくれたら嬉しいからね?」


「…迷惑じゃないの‥?」


「なんで?難しく考えすぎだよ!

私たち友達だし悩んでる時は頼ってほしいよ」


「…ありがとう‥夏実」





今まで人に甘えたり頼ってばかりじゃダメだって思ってたけど、夏実の言葉でなにかが少しだけ軽くなった気がした。

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