たぶん..初恋...だった。
何回かキスをしたあと、


「‥そろそろ帰ろっか?」


って言いながら暗闇の中でも分かるほど照れていた。



「‥うん」



りゅうちゃんに続き立ち上がろうとすると、手をつかまれた。





そしてそのまま指を絡ませ、手をつなぐ形になった。




「‥手つないでもいい?」


「…もうつないでるじゃん」





「‥嫌ならやめるよ?」



そう言ってさっきまで照れてたくせに、意地悪そうな顔をするんだからもうずるいったらありゃしない。



「‥嫌じゃ、ない‥」



そう答えると、満足そうにふふっと笑う顔は女の子みたいに整っていて思わず見とれそうになった。



‥もう10数年間一緒にいるのに!



落ち着け自分!!



1人で頭の中でそんなことを考えてた。







結局、最寄の駅についてもその手はほどかれることなく、家に入るギリギリまで繋がれたままだった。





「おやすみ」



と言って自分の家に入るりゅうちゃんからしばらく目が離せなかった。







自分の中に生まれたこの幼馴染以上の気持ちはまだ気づいていなかった‥‥

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