堅物社長にグイグイ迫られてます
「小学生の頃、担任の提案でとあるコンクールにクラス全員で応募することになったんだ」
「コンクールですか?」
「ああ。全国の小学生を対象にして【自分の理想の家】というテーマで好きにデザイン画を描くというコンクールだったんだが、そこで俺の作品が大賞を獲った」
「おお!さすが御子柴さんですね」
もしかしてその頃から御子柴さんには建築家としての才能があったのかもしれない。
「そのことを家に帰って親に伝えたら父親がすごく喜んで俺を誉めてくれた。勉強で一番を取っても、運動会で一位を取っても、習っていたピアノのコンクールで優秀賞を貰っても、何をしても誉めてくれなかった親父が俺の頭を撫でながら、すごいな悟、って言ったんだ」
そのときのことを思い出しているのか御子柴さんは小さく笑った。
「その頃だな。建築家になりたいって思ったのは。もともと絵を描いたり物を作ったりするのが好きだったこともあったし、なにより父親に誉められたのが嬉しくて、俺には家をデザインする才能があると思い込んだ。もっとずこいデザインをしてこれが実際に形になったら父親が喜んでくれると思ったんだ」
「コンクールですか?」
「ああ。全国の小学生を対象にして【自分の理想の家】というテーマで好きにデザイン画を描くというコンクールだったんだが、そこで俺の作品が大賞を獲った」
「おお!さすが御子柴さんですね」
もしかしてその頃から御子柴さんには建築家としての才能があったのかもしれない。
「そのことを家に帰って親に伝えたら父親がすごく喜んで俺を誉めてくれた。勉強で一番を取っても、運動会で一位を取っても、習っていたピアノのコンクールで優秀賞を貰っても、何をしても誉めてくれなかった親父が俺の頭を撫でながら、すごいな悟、って言ったんだ」
そのときのことを思い出しているのか御子柴さんは小さく笑った。
「その頃だな。建築家になりたいって思ったのは。もともと絵を描いたり物を作ったりするのが好きだったこともあったし、なにより父親に誉められたのが嬉しくて、俺には家をデザインする才能があると思い込んだ。もっとずこいデザインをしてこれが実際に形になったら父親が喜んでくれると思ったんだ」