堅物社長にグイグイ迫られてます
「御子柴さんの大事な用事って何ですかね?」
そう呟くと、佐原さんもまったく同じことを思っていたようで「なんだろう?」と首を傾げながら事務所のカレンダーに視線を向ける。
「特にこれから打ち合わせも会食も入ってなさそうだし」
「そうですよね」
もし仮にこれから打ち合わせがあるとしたら御子柴さんは必ず図面などの大量の資料とノートパソコンを持って行くはず。それを置いて行ったということは打ち合わせではない。会食があるときは“面倒くさい”といつも朝から不機嫌だけど、今日はそんな様子もなかったから会食でもなさそうだし。
珍しく御子柴さんが定時で帰るほどの大事な約束ってなんだろう?と、すっかり考え込んでいると、佐原さんが何か思いついたのか「もしかして」と口を開く。
「彼女とデートかな」
隣から聞こえたその言葉に私は思わず「えぇっ!?」と驚いた声を上げてしまった。
「御子柴さんって彼女いるんですか?」
「うーん。―――いるよ。すっごく可愛い子」
「えっ……」
それを聞いた途端、思わず口をポカンと開けたまま固まってしまう。まさかあの御子柴さんに可愛い彼女がいるなんて。
そう呟くと、佐原さんもまったく同じことを思っていたようで「なんだろう?」と首を傾げながら事務所のカレンダーに視線を向ける。
「特にこれから打ち合わせも会食も入ってなさそうだし」
「そうですよね」
もし仮にこれから打ち合わせがあるとしたら御子柴さんは必ず図面などの大量の資料とノートパソコンを持って行くはず。それを置いて行ったということは打ち合わせではない。会食があるときは“面倒くさい”といつも朝から不機嫌だけど、今日はそんな様子もなかったから会食でもなさそうだし。
珍しく御子柴さんが定時で帰るほどの大事な約束ってなんだろう?と、すっかり考え込んでいると、佐原さんが何か思いついたのか「もしかして」と口を開く。
「彼女とデートかな」
隣から聞こえたその言葉に私は思わず「えぇっ!?」と驚いた声を上げてしまった。
「御子柴さんって彼女いるんですか?」
「うーん。―――いるよ。すっごく可愛い子」
「えっ……」
それを聞いた途端、思わず口をポカンと開けたまま固まってしまう。まさかあの御子柴さんに可愛い彼女がいるなんて。