堅物社長にグイグイ迫られてます
「まぁいい。お前がそこまで言うなら建築家は続けていい。が、そのかわりソノダグループの令嬢と結婚をしろ。ソノダグループとの繋がりができれば御子柴商事は今よりもさらに安泰になる」
「父さん悪い。それもできない」
御子柴さんがきっぱりと断ると御子柴さんのお父さんはついに声を荒げる。
「いい加減にしろ悟。少しは御子柴家のためになるようなことをしたらどうだ」
「でも、俺にも俺の人生がある。父さんに何でも決められるのはもうごめんだ。わがままかもしれないけど、俺は俺の生き方をしたい」
部屋中をピリッとした空気が漂う。それに完全にのまれてしまった私はすっかり固まってしまった。
そういえば以前、御子柴さんは私に打ち明けていた。子供の頃からのお父さんの言うことに対して何でも素直に従っていたせいで、大人になった今でもお父さんに強く言われると体が固まって反論できなくなる、って。
でも今、御子柴さんはしっかりとお父さんの目を見つめて逸らさず自分の気持ちをぶつけている。
御子紫さんは今、お父さんと真っ向から戦っているんだ――――。
以前として御子柴さんと御子柴さんのお父さんは無言で睨み合い緊迫した状況が続いている。
「――あなた。それくらいにしておいたら」
それを破ったのは御子柴さんのお父さんの隣でずっと黙って話を聞いていた椿さんだった。
「父さん悪い。それもできない」
御子柴さんがきっぱりと断ると御子柴さんのお父さんはついに声を荒げる。
「いい加減にしろ悟。少しは御子柴家のためになるようなことをしたらどうだ」
「でも、俺にも俺の人生がある。父さんに何でも決められるのはもうごめんだ。わがままかもしれないけど、俺は俺の生き方をしたい」
部屋中をピリッとした空気が漂う。それに完全にのまれてしまった私はすっかり固まってしまった。
そういえば以前、御子柴さんは私に打ち明けていた。子供の頃からのお父さんの言うことに対して何でも素直に従っていたせいで、大人になった今でもお父さんに強く言われると体が固まって反論できなくなる、って。
でも今、御子柴さんはしっかりとお父さんの目を見つめて逸らさず自分の気持ちをぶつけている。
御子紫さんは今、お父さんと真っ向から戦っているんだ――――。
以前として御子柴さんと御子柴さんのお父さんは無言で睨み合い緊迫した状況が続いている。
「――あなた。それくらいにしておいたら」
それを破ったのは御子柴さんのお父さんの隣でずっと黙って話を聞いていた椿さんだった。