堅物社長にグイグイ迫られてます
「御子柴さん早起きですね。昨夜遅くまで仕事していたみたいですけど、何時に寝たんですか？」

そう声を掛けながらキッチンへ近付いていくと、ダイニングテーブルにはすでに何品かの料理が出来上がっていた。

「寝た時間か？たしか一時は過ぎてたな」

「じゃあ起きたのは？」

「五時」

「五時？！」

早い。早すぎる。いつもそんなに早く起きてるの？六時で早起きだと思っていた私よりもさらに一時間も早く起きているなんて。

それに五時起きということは睡眠時間が四時間しかないのに、御子柴さんには眠そうな気配が全くなくて目がシャキッとしている。

それに比べて私はまだ眠たい。休日ならいつもはまだ寝ている時間帯だし二度寝でもしようかな。なんて考えながらふわぁと小さなあくびをこぼしていると、

「すぐに朝食できるから、そこに座って待ってろ」

御子柴さんがダイニングテーブルのイスへ視線を投げる。どうやら二度寝はできないらしい。私は大人しく腰をおろした。
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