堅物社長にグイグイ迫られてます
廊下を進み突き当りにあるリビングに入るとキッチンへと向かった。買ってきた食材を袋から出して並べるとさっそく料理を始める。

「えっと、まな板と包丁は……」

勝手に取り出して使うことに少し気が引けるけれど、御子柴さんにはこの家にあるものはなんでも自由に使っていいと言われているので遠慮なく使わせてもらうことにする。

切れ味のよい包丁でトントンと音をたてながら、にんじん、ジャガイモ、たまねぎを切っていく。大きさが少しまばらになってしまったけれどまぁいいか。

夕食はカレーを作ろうと思った。とはいっても市販のルーを使う簡単なものだけれど。

切った野菜とお肉を鍋で炒めて水を入れて煮込んでいる間にお米を用意することにした。冷蔵庫の中に保管されているお米を見つけたので研いで炊飯器にセットする。なんだかいろんなボタンが付いている高級炊飯器に戸惑いつつも、これかな?というボタンを押した。たぶん大丈夫だと思う。
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