『ドリームワンダーランド』へようこそ!
「おぉー!スゲー!」
中央広場に行くと、賞金が入ったガラスケースがあった。
興味深々にガラスケースの方へ走っていく私達。
「いくらあんだ?これ!」
「本物でしょうか?」
環が、不思議そうに言う。
その時、またアナウンスの声が聞こえた。
「皆さん着いたみたいですね~!こちらの賞金、なんと1000万円!もちろん本物です。これから皆さんには、賞金獲得ゲームをしてもらいます。ルールは簡単。各乗り物に乗ってスタンプを集めるだけです。案内は、ここのマスコットである『夢太くん』がしてくれまーす!それでは、楽しいひと時をお過ごしください。」
「キャッ!」
愛七が、突然驚いた声を上げた。
振り向くと、ウサギのキャラクターがいた。
半袖のTシャツにオーバーオール。
肩には黄色いポシェットがかけてある、何とも地味なキャラクターだ。
「夢太くんだ~。懐かしい~。」
ひなたが言うと、夢太くんはほっぺたに手を当てて嬉しそうな仕草をした。
そして、ポシェットから紙を取り出すと麗華に渡す。
「何?」
紙を覗き込むと、そこには乗り物の順番が書かれていた。
『スカイジャンプ
↓
観覧車
↓
メリーゴーランド
↓
迷路の館
↓
ジェットコースター』
「これだけ?」と愛七が聞く。
夢太くんは何度も頷くと、くるりと背を向けると前へ歩き出した。
「あっ!待ってよー!」
私達は、夢太くんの後を追いかけて走り出した。
これから最悪なことが起きるのを私達はまだ知らなかった。
<死亡者> 0人
<残り> 7人