『ドリームワンダーランド』へようこそ!
右隣の席には、龍斗と麗華。
左隣に、ひなたと優馬君。
私と水沢さん。
後ろは、愛七と香織の2人グループで乗った。
「ねぇ、これって勝手に乗って良いんでしょ?」
「たぶん良いと思うけど・・・・・・。」
すると、アナウンスが聞こえてきた。
『第一アトラクション。スカイジャンプにご乗車いただきありがとうございます!それでは、安全バーが下がるまでお待ちください!』
「何かおかしい・・・・・・。」
水沢さんがボソッと小さく呟く。
「え?」
『それでは!スカイヘルお楽しみくださ~い!』
ブーッとブサー音が鳴り、アトラクションはゆっくりと登り始めた。
「ヤバいヤバい!」
「イエーーイ!」
龍斗、麗華、香織、愛七の4人は、はしゃいでいて楽しそうな雰囲気が伝わってくる。
「怖い怖い怖い!!」
「大丈夫だよ!落ち着いて!」
麗華達とは裏腹に、怖がって叫んでいるひなたとそれを慰める優馬君の声。
カタカタと音が鳴り、登っていく。
下を見ると、地面はとっくに遠ざかっていてパーク全体を見下ろす形になった。
(うわぁ。これは確かに怖いかも・・・・・・。)
「安西さん。」
「え?な、何?」
「おかしいと思いませんか?」
おかしいって。
始まる前もそんなこと言ってたような・・・・・・。
「このアトラクション『スカイジャンプ』っていう名前でしたよね?でも、アナウンスでは『スカイヘル』と言っていた。安西さん。『スカイヘル』の意味は?」
「えっーと。スカイが空で、ヘルが・・・・地獄?」