🍓夫の溺愛(大学教授の場合。)

ラーメン屋さんの大将は先生と
仲好しみたいで
「おい!!　いっちゃん、
学生は早くかえさな
いと駄目ダゾ！」

「う～ん、この子は…
　俺の嫁さんにするから
よろしくな！」



にやけながらてれくさそうな彼は
顔に締まりがなくなり
首を何度もなでていた　　　　　　　

ので
独占欲発進
「高木美奈です。どうぞ宜しく
　お願いします。」と声たかだかに
　挨拶をすませた。

水を打ったような静けさに
おでんの湯気も
ラーメンの水切りの飛び出した水も
お客さんの口も手も目も止まった。




「お、おい美奈ちゃん？
　コイツいくつか知ってる？」

「知ってます30。
でも彼が良いんです。」



「へえ～、まぁいい男だから
　　　　仕方ないか!!」



その一言でまた賑やかになった。
先生は此処でも人気だった…


ラーメンとおでんで温まって身体は
ポカポカ。

マンションに帰ると誰もいなかった。
部屋も綺麗に掃除されていて、
恵さんが、かたずけたんだ。

花瓶には雪柳やマグノリア、
スイセンの花が生けてあった。

美奈に入らないでね。
のメッセージなのか
偽善と生けてある。

書斎も見違える程綺麗になっていた
美奈に入らないでねと一郎太が
念押しした書斎に彼女は堂々
と入って掃除している。

じっと見てると、先生が浴室から出
てきて、美奈を見てため息をついた。


「ゴメン、恵は俺の後輩で
　研究も休みの日には研究室に来て
いて、かなり助けて貰ってたよ。
　食事も、身の回りの事も…ね。」



　　「彼女だったんでしょ。
　　　何で別れちゃったの？
　　　凄く何でも出来たんでしょ。
　　　書斎も掃除しても
大丈夫なくら
い。」


フウ～ッ「美奈。」


彼は美奈を抱きしめ頭を撫でながら


「仕事が終わり、彼女のマンショ
ンへ行った
　疲れていたから眠たかったんだ。


　中に入ると革靴が揃えて置いて
あった。
　勿論、僕のじゃない。


　問い詰めなくても直ぐ分かったよ。
　彼女の上司の靴だった。


　彼は既婚者で、２人は不倫の関係
　何度か製薬会社で合ったから顔を
見て直ぐ理解したよ。


　二人が気ずかないように
マンションを出たよ。


彼女の好きな老舗梅花の梅大福を買
っていたからリビングに置いてね。
美奈、昨日偶然に君に合ったけど
それは、偶然かな？」



　　「えと？どうゆう意味？」


「恵が浮気しなかったら、僕はあの
公園には行かなかった。
　恵と梅大福を食べていたはずだ。


　美奈も、あの時公園から
もっと早く出ていたら、
僕には会わなかっただ
ろ？」


　「うん、 あの時
一郎太がやけに淋しく
見えたから振り向いたんだ。」


「な!!　だから美奈は心配ないぞ
　美奈が今大好きだし、失いたく
ない。
　僕は運命だと思った
　恵とはそんな事思わなかったのに
な。」

より強く抱きしめられて

「美奈、なにがあっても
離さないから
　例え君が浮気したとしても。
　勿論・罰はあるよ。」

「しないよ。先生と別れる
勇気無いか
ら。」

　先生は優しい顔の奥の目を光らせ
て長い長いKissをしてきた。
まだやり方が良く分からない。
先生はそんな美奈が珍しそうで
教えてくれない。

「美奈は僕で覚えたらいいよ。」
　そう言った。

先生は、何でも教えてくれるのか？
アッチの方も教えれるのか？