🍓夫の溺愛(大学教授の場合。)
「ゴメン!一朗太は、他の女に
手だせない んだよね。
今さっき思い出したの。
ゴメンなさい。
ヤキモチやいたみたい。」
「美奈。」
それからはあんなにフラフラ
ヨロヨロしていた一朗太が前
みたいに元気に
なった。
気力とは素晴らしい。
彼の父親に、言われた色仕掛け
なるものを実践した。
「だって、子供OK のお達しがでたし‥
一朗太は、32だし。
20代の父親達と、
運動会の準備‥とか
PTA …とか。
美奈の父親も体力的に苦労していた。
湿布はったり、年の差のある人達との付き合いとか。
彼は学生とつきあってるから
大丈夫かな。
半信半疑!の色仕掛け!!
しかし彼は直ぐ落ちた。
チョロイ、チョロすぎ。
しかし美奈は知らない‥w
拒食症が一朗太の
虚言であることを。
双方のわだかまりの根元の自分を
痛めつけることで両親と美奈、
どちらも折れると考えたからだ。
勿論リスクもある。
美奈が自分よりいい男を見つけて
しまったら其処までだ。
一種の人生のかけ‥
どう転ぶか分からない。
怖かった、これが裏目に出たら俺は
人生の中の失望を味わい、美奈は
永久に失うだろう。
本当に鬱になり拒食症も本当に
なるかも知れない。
しかし今はスースとリズミカルな
寝息をたてて、それすらも愛おしい。
肌の心地よい暖かさに涙がでそうだ。
美奈はやっと二十歳、
こんな小娘にゾッコンになる
なんて、両親が反対
する気持ちも分からなくない。
美奈のサラサラした前髪を
撫でながら微笑んだ。
6時になると一朗太は朝食の
用意をした。
胃が小さくなり余り食べれないが
美奈には沢山たべさせたかった。
身体も日にちが薬と言う言葉通り
一朗太はみるみる回復していった。
10月も半ば銀杏の木も色好き、
二人も順調に
交際が続いていた。
一朗太は大学へ復帰した。
一朗太のマンションには恵の姿は
スッポリ消えた。
待ち伏せや、大学凸もあったが
一朗太の気持ちがうごかない事に
あきらめたようだ。
恵が消えた代わりに出没したのは…。