卒業します
思わずクスリと笑うと………

ポンッと頭の上に、一瞬重みを感じた。

「笑えた?
えらい、えらい。」

そう言うと、今度はグリグリと力一杯撫でられる。

「春人坊っちゃん!!
女の子の入浴なんですよ!
あっちに行っててください!!」

多岐さんに叱られ、肩をすくめて

「はいはい。
僕はただ、お家に連絡した方が良いか
確認に来ただけなんだけどなぁ。」と

のほほんと答えた。

そっかぁ

急に飛び出したから、お父さん達…………心配してるよねぇ?

ぼんやり考えていたら

「何も言わずに連れてきたんですか?!
お家の人が心配してますよ!」と

そうだ!

このままだと捜索願いを出されちゃう。

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