卒業します
「あの…………
ご迷惑をおかけしてはいけないので
連絡をお願いしても良いですか?」

連絡先を伝えようとしたら

「分かってるから、大丈夫!」と返され

手をヒラヒラさせて出て行った。

……………………………。

やっぱり、私が何処の誰だか分かってたんだ………………。

少しの自由を感じていたけれど………

やはり杞憂だったみたいだ。

誠ちゃんとの冒険の時間が懐かしい。

急に遠くに感じた誠ちゃんに

再び涙が溢れてきた。

知らないうちのお風呂で………誠ちゃんを思って泣くなんて…………。

バカな自分を思うと、涙が止まらなくなった。
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