夏の終わりとアキノソラ
「あんな時間まで、どこいってたの?」

思い切って聞いてみたのに返事はない。
しばらく沈黙のあと、『関係ねぇだろ。』という冷たい返事が返ってきた。


確かに関係ないけど。今の言い方は酷いよ。大将だって困ってたんだから。


何も言わない私に、カズが追い打ちをかけるように『お前、もう帰れ。』と言った。


「なんで?」


「別に、俺一人で平気だし居ても意味ねぇじゃん。」



カズに言われた言葉は予想以上に胸に刺さって。
なんとか絞り出した声は震えているのが自分でもわかるくらい頼りないものだった。


「どうしてそんな言い方…」


「もう、ここへはこないんじゃなかったのかよ。」


「カズが、親父が淋しがるから来いって言ったんじゃん!」


「ああ、じゃあ撤回する、もう此処へは来るな。」


「カズには関係ないでしょ!私は私の勝手にする!カズなんか大ッ嫌い!」
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