君からのヘッドフォン
No.13
トイレから帰ってきた栞帆の顔は少し腫れが引いていた。
長い間待たせたことに、すごく悪いと思っていたのか不安げに帰ってくる。
「帰るかと思った」
「…んなことしねぇよ、デートなんだろ」
そして、栞帆は最初と同じように水族館を堪能して。
にこやかに笑う。
さっきまでのはなかったみたいに。
夕方、一通り回り終えて、水族館を出た。
「ねぇ、松下くん」
「…ん?」
「話したいことがあるの、さっきのこと。
…まだ、時間ある?」
長い間待たせたことに、すごく悪いと思っていたのか不安げに帰ってくる。
「帰るかと思った」
「…んなことしねぇよ、デートなんだろ」
そして、栞帆は最初と同じように水族館を堪能して。
にこやかに笑う。
さっきまでのはなかったみたいに。
夕方、一通り回り終えて、水族館を出た。
「ねぇ、松下くん」
「…ん?」
「話したいことがあるの、さっきのこと。
…まだ、時間ある?」