君からのヘッドフォン
今回は校舎裏に連れていかれた。

「あんたさ、本当にどういうこと?」


校舎裏についてすぐ、彼女はくるりと振り返って、さっきまで見せていた穏やかな表情とは打って変わって、ひどく残念な表情になった。

これはもう男に見られたら幻滅されるだろうなって、そういう表情。


「どういうことって?」

「そのままの意味じゃない。立花くんの次は松下くん?

ちょっと顔がいいくらいで調子乗んなよ。

ただのオタクのくせに」

「…で?」


オタクで何が悪いんすか。
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