君からのヘッドフォン
「…っぶね」


必然的に、松下くんに後ろから抱き寄せられる形になって。

…あぁ、ダメ。

こういうの免疫ないかもしれない。


「ご、ごめん。ありがと」

「…大丈夫か?怪我ねぇ?」

「うん、何もない」

「…顔赤いけど」

「…うっさい」


あんまり…近づかないで欲しいんだけど。

覗き込んできた松下くんから逃げるように顔を背けた。

密着する体から松下くんが男なんだってことに気づく。

…早めに離れていただきたい。


「もしかしてさ…男に耐性ないわけ?」
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