君からのヘッドフォン
「離して…お願い…」
「…ん」
小さい声で懇願すると、案外簡単に離してくれた。
はぁ…。
ダメだ、こいつといたらわかんないことが増えてく。
私は勢いで階段を下り切ると振り返った。
「バカ」
「…なんでそんな涙目なわけ」
ポケットに両手を突っ込んで、のんびり下りてくる松下くん。
くっそ…私みたいにコケで足滑らせればいいのに。
「別に、涙目でもないし」
「いや…もう、流れてるけど」
私は顔に触れる。
生暖かい、水の感触。
…なんで私、泣いてんの。
「…ん」
小さい声で懇願すると、案外簡単に離してくれた。
はぁ…。
ダメだ、こいつといたらわかんないことが増えてく。
私は勢いで階段を下り切ると振り返った。
「バカ」
「…なんでそんな涙目なわけ」
ポケットに両手を突っ込んで、のんびり下りてくる松下くん。
くっそ…私みたいにコケで足滑らせればいいのに。
「別に、涙目でもないし」
「いや…もう、流れてるけど」
私は顔に触れる。
生暖かい、水の感触。
…なんで私、泣いてんの。