君からのヘッドフォン
「ううん、大丈夫…明日取りに行くから」


みっちゃんの親切は心から嬉しい。

けどさ、ダメなの。自分で取りに行きたいの。


「もしかしたら早く終わるかもしれないし」

「うんっ、そうだよ。今回は1番最初だからねっ、きっとすぐ終わる!」


みっちゃんは必死に励まそうとしてくれる。

はわぁ、この顔めっちゃ可愛いんだけど。


「あっ、じゃあ私部活行くね!
委員会頑張って!」


可愛くポニーテールを揺らして、教室を出て行く。

私はその背中に手を振って、お昼休み迎えに着てくれると宣言した伊澄くんを待つ。
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