君からのヘッドフォン
ほんとに…私のこと好きって言ってたんだって。


だからさ。逆に止められないんだよ。

伊澄くんと一緒にいる今じゃ。

走って逃げ帰ったあの日を引きずってる今じゃ。

止められない。


たださ、確実にわかったことがある。


今、私。

あいつに抱いちゃいけない感情を抱いてしまった。


長い間、捨てていた感情が、今更顔を出した。


ダメだって…。

また、同じことになるかも知れないでしょ?

なんでお前は2次元に逃げたんだよ。

自分を守るためでしょ?

なのにどうして、


自分からそこを抜け出そうとしてるの─────
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