嘘は必ずバレるから
病室にはわたしと未輝の2人だけになった


「······未来姉は知ってるの?稜兄に、恋人いること」


未輝が唐突にきいてきて、私は目を開く


稜とは、私の幼なじみの、私の好きな人の名前


「知ってるよ、稜が言ってたから」


「ふーん、そっか」


「·····ねぇ、未輝は彼女いないの?」


稜の話をしたくなくて、未輝の方へ話をふる


「なっ!?い、いるわけないでしょ!」


「あ、その反応はいるな。お母さんたちは知ってるの?」


私はニヤニヤしながら未輝をみる


未輝は頬を少し赤らめ私を睨む


「···母さんたちはまだ知らない。話してないし。


つか、俺の事はいいの!未来姉も早く良くなって帰ってきてよ!


······その時、紹介するから」


最後の方はぼそっと小さい声で言っていたけど


私にはハッキリと聞こえた


「···うん。良くなって、お家に帰るから、その時は、ちゃんと紹介してね」


私は、未輝のその一言が嬉しくて目に浮かんできた涙を隠すように下をみて言った


それから少しして、お母さんがきて


いろんな話をきいて、2人は帰っていった


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