太陽とツバメ
「俺が生きる楽しさを教えてあげる。椿芽を救ってみせるよ」
少年は微笑みながら私にそう言った。
何故かその言葉を信じてみたい。
そう思ってしまった。
「今は信じなくてもいいから。だから死ぬことだけはしないで」
「俺が椿芽を死なせない」
「…っ」
少年の言葉に涙が溢れた。
少年は私に手を差し出してこう言った。
「助けて欲しいんでしょ?俺が君を救ってみせるからこの手を握って?」
私はそっと少年の手を握った。
すると少年はへらっと笑い「契約完了!」と言った。
「もう死のうとはしないでね。そしたら契約した意味が無くなっちゃうから」