太陽とツバメ
「何やってんだよ!椿芽!」
少年が大声を上げて叫んだ。
なんで名前知ってるの?
…あぁそっか。この学校じゃ知らない人はいないのか。
少年は私の腕を引っ張ってフェンスから離れさせられた。
「何やってるの!?ここから飛び降りたら死んじゃうよ!?」
少年が私を見ながら怒鳴りつける。
なんでみんなは私を見てはくれないくせに、死のうとすれば怒られるのかな。
みんなの願望を叶えてあげようとしてるだけなのに。
簡単に死なせてもくれないの?
どうしてそんなに…残酷なの?
「……てよ…」
「え?」
「死なせてよ!もうこんな世界耐えられないの!なのに私に生きろって言うの!?辛いから…生きていけないから死のうとしてるのに!」
私は少年の手を払って叫んだ。