卒業式の祈り
大学
「大丈夫?どこか痛くない?疲れてない?満員電車すごいでしょ」
「このくらい大丈夫だって、サラ」
電車から降りた三井くんは、私の過保護ぶりに困ったように返事をする。
あれから2ケ月後、今日は大学を休学していた三井くんが初登校する日。
私は朝から張り切って彼の自宅へお迎えに行き、一緒に登校していた。
あれから、彼は持ち前の粘り強さでリハビリを続けて、日常生活ができるレベルにまで驚異的な早さで快復していった。