卒業式の祈り
「サークルだけどさ、まだ今からでも間に合うのかな?」

「うん、大丈夫だと思うよ。でもスポーツ系はダメだからね」

ようやく大学へ通えるのが嬉しくて、はしゃぎ気味の彼にちゃんと釘を刺しておく。

体に負担がかかることは、一切NGをだしておかないと。

彼は、はいはいと言って肩をすくめる。

私に無駄な抵抗はしない方が得策だとわかっているみたい。

「文化系でいろいろ見に行こうか、サラの気に入ったところで、俺はどこでもいいからさ」

「うん、そうだね、だけどたくさんありすぎて難しいなぁ」
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