虹が架かる手紙
それから2週間後私はまたあの白い箱を手に取ってしまった。
1週間前は気になってはいたけど中身を確認できなかった。
真っ暗な闇の中にひとつ気になってしまった。
それによって期待が高まっていることに気づいて、わざと触れなかった。
白い箱を振るとカタカタと音がする。
これは1枚の紙だけでははい複数の音。
えっ、見られたってこと?
期待してたはずなのに実際こうゆうの感じると怖いと少し感じる。
クラスの人だったら、全然知らない人だったら…
恐る恐る2つある紙の片方を手に持ち広げてみる。
『暗闇の一本道の中に逃げ道なんてあるの?』
これ、私が書いたやつだ。
暗闇とはいじめのことで、私は奴らに操られているように一本道を歩かされて、自分の意思では歩かせてくれない。
私に見えるのは真っ暗でまっすぐ伸びているその道だけ。
この道の先に何があるのかなんて真っ暗すぎて何も見えない。
もしかしたら、私を痛みつける仕掛けがあるかもしれない。
もしかしたら、死が待ち受けているのかもしれない。
明日、何が起こるなんて分からない。
私には平凡な明日なんて訪れない。
光なんて閉ざされた世界では、どこに出口があるのかなんて分からない。
もしかしたらないのかもしれない。
探して見つからなかった時、辛くなるからはじめから探さないし、期待なんてしない。
でも、ひとつでいいから私に光を差し込んでほしい。
この一本の道に。