虹が架かる手紙




それから2週間後私はまたあの白い箱を手に取ってしまった。




1週間前は気になってはいたけど中身を確認できなかった。



真っ暗な闇の中にひとつ気になってしまった。



それによって期待が高まっていることに気づいて、わざと触れなかった。






白い箱を振るとカタカタと音がする。



これは1枚の紙だけでははい複数の音。



えっ、見られたってこと?




期待してたはずなのに実際こうゆうの感じると怖いと少し感じる。



クラスの人だったら、全然知らない人だったら…




恐る恐る2つある紙の片方を手に持ち広げてみる。












『暗闇の一本道の中に逃げ道なんてあるの?』









これ、私が書いたやつだ。



暗闇とはいじめのことで、私は奴らに操られているように一本道を歩かされて、自分の意思では歩かせてくれない。



私に見えるのは真っ暗でまっすぐ伸びているその道だけ。




この道の先に何があるのかなんて真っ暗すぎて何も見えない。




もしかしたら、私を痛みつける仕掛けがあるかもしれない。



もしかしたら、死が待ち受けているのかもしれない。




明日、何が起こるなんて分からない。




私には平凡な明日なんて訪れない。




光なんて閉ざされた世界では、どこに出口があるのかなんて分からない。



もしかしたらないのかもしれない。




探して見つからなかった時、辛くなるからはじめから探さないし、期待なんてしない。





でも、ひとつでいいから私に光を差し込んでほしい。




この一本の道に。









< 13 / 15 >

この作品をシェア

pagetop