犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
俺の言葉に少しずつ涙ぐむ守屋を見て、こんな告白もありだななんて思えてくる。
「私も。
浅香のこと。ずっと気になってた。
入社した時からずっと。
でもそれは恋愛的な意味じゃなくて、仕事のライバルといえば、おこがましいのかもしれないけど仕事仲間としてすごく意識してた。
それなのに。浅香が私のことをあまりに大事そうに女の子扱いしてくれるから。
本当にドキッとしちゃった。
最初はやなとこばっかだったけど、今ではそこも含めて浅香だから。
浅香のぜーんぶが。スキ」
俺の言葉を聞いて、自分の気持ちをひとつずつ伝えてくれる守屋が愛しくて、言葉を待つことが出来ずに抱きしめてしまった。
「待ってた。マジで。この瞬間だけずっと」
俺の腕の中で幸せそうに笑う守屋を見て、めちゃくちゃ幸せな気持ちが溢れてくる。