犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら


そんな俺らの様子をまた不機嫌そうに、横の守屋が俺らに冷たい目を向ける



あーだから!今じゃねぇんだって。桜木!


なんて思っていると、心の声が完全に顔に出ていたようで



「同期会、あるんですよね?
この辺で作戦会議しとかなきゃ、三宅さんにとられますよ?」



と桜木が俺の耳元でそんなことを囁いた。





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「で?これからどうするつもりなんですか?」



結局、桜木に押し負けた俺は、渋々コイツとオフィス周辺の居酒屋で飲んでいる。




「どうするつもりって...。
今日飲みにでも誘おうと思ったらお前が俺の事を引っ張ってきたんだろうが」



「あ、今日守屋さんの日でした?
すみません〜!でも、私のコソコソ話、結構効いてるとおもいますよ?

守屋さん、すっごい怖い顔してたもん」




「お前さ...もっと他にすることねぇの?
こんな俺のグダグダ恋愛に付き合うより。」




本当に最近の桜木は俺にばっかり構って、逐一守屋の表情を報告してくる。


ありがたいと言えばありがたいけど、自分の恋愛はどうなってんだよ。と毎回思う。



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