犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
触れた唇が熱くて、さっきからまるで俺の事を好きだって言ってるような守屋が堪らなく愛しくなった。
「守屋...。
俺にとってお前は...
好きだとか、そんな軽い言葉で片付けられるほど、簡単な女じゃねぇんだよ。
めちゃくちゃ大事で、他の誰にも渡したくなくて、愛しい存在なんだよ…
俺にとっての女は、お前だけだよ。
他の女なんて全然目に入らねぇぐらい、俺はお前に夢中だ...。」
俺のそんな言葉は、守屋にどこまで届いたんだろう。
言葉にしてしまったら余計に思いは溢れて、俺の事をぼんやり見つめる彼女に、我慢が出来なくなった俺は、さっきよりもさらに熱く、深く唇を合わせた。
お互いからお酒の香りがして、酔った頭にさらに酔いがまわる。
守屋とのキスが気持ちよくて、俺に必死に応えてくれる彼女が愛おしくて、
俺は彼女の誘い通り、近くにあったホテルに守屋を誘導した。
「後悔すんなよ?」
ホテルに入る直前に言ったそんな言葉は、俺を誘った守屋と、そんな酔っぱらいの誘いに乗った俺への最後の牽制だった。