犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
ほんとに守屋が起きたらもう一度話し合って、その後に嫌ってほど難癖つけてやる。
俺をめちゃくちゃ煽った上に、この始末なんだから。でもこんな仕打ちを受けても、やっぱり守屋は最高の女で、欲しくてたまらない存在だって再確認した。
くそー。やっぱり惚れたもん負けってやつかよ。
絶対いつか俺のもんにしてアイツの全部独占してやる。
俺は心でそう決心しながら自分を慰めて、目を瞑って眠ることにした。
結局、案外すっと寝れたみたいで起きた時は割とすっきりしていた。
すっきりした頭で昨日のことを思い返すと、酔った勢いとはいえ、とんでもないことをしたんだと再認識して綺麗な守屋を頭に浮かべる。
やべぇ〜。マジであんな風に触れちまったらもう戻れねぇし。
てゆうか、俺の事好きっぽい発言してたけど、お互い冷静な頭で真剣に話せば付き合えたりすんじゃねぇか?
ラブホテルが2人の始まりの場所ってめちゃくちゃ微妙だからモーニングでも食いに行くか…
そう思って隣で寝ているであろう守屋の姿を確認した。
でも、そこには守屋の姿はなくて、その奥のサイドテーブルに1万円札だけが寂しげにぽつんと置かれていた。