犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
プルルル____プルルル____
何回もコールがなった後、プチッと切れて
「ただいま電話に出ることが出来ません…」
なんて冷淡な音声が聞こえてやっぱりな。と自分の想像通りの展開にフッと笑ってしまった
どうするべきか悩んだけど、このまま何もしない選択肢だけはないと思って、メッセージを送った。
『まぁ、出ないよな。
とりあえず、直接話したい。お前のいいタイミングでいいから、連絡くれ。』
はぁ〜。このまま連絡来なかったら、これまでの俺の我慢も策略も全部水の泡だな…。
こんなことになるなら酔いと欲に負けた昨日の俺を殴ってやりたい気分だ。
とりあえず昨日の服を着て家に帰った俺はずっと携帯を気にして何も手につかなかった。
あーもう、無理か。連絡は当分来ねぇか。
そう思い始めた頃に通知音と共に来たメッセージは
『昨日はごめん。
私、どうかしてたと思う。飲みすぎて全然覚えてないし。
浅香は大事な同期だし、これからも変わらず関わりたい。
だから、話すことはなにもありません。
夢だと思って、忘れて。』
なんて切ないメッセージだった。