犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
外に出て守屋の行き先を探す。
ったく。このクソ寒い中どこ行ってんだよ。
あんな色気振りまいて1人でいたら、絶対誰か他の男に声をかけられるに決まってる。
はやくみつけねぇと。
と焦る気持ちで守屋を探し回った。
しばらく奥へ進んだところへ、女性の影か見えた。
あの後ろ姿は俺が恋焦がれてずっと5年間見てきた姿だ。
間違えるわけなく、守屋だった。
ったく。暗いとこに一人でいるんじゃねぇよ。
と少しイライラしながらも、ライトアップされたように綺麗な湯畑を、守屋と一緒に見たいとも思った。
「おい。」
俺がそう声をかけて振り返った守屋は、守屋の位置は暗くなっているはずなのに、何故か輝いてみえて、湯畑の何倍も綺麗に見えた。
やっぱりスタイルがいいおかげで、浴衣もかなり似合っていて、アップした髪がさらに守屋の魅力を引き立ててる。
顔もちっせぇからか、シルエットだけでもめちゃくちゃ綺麗で、本当に他の男に先越されなくてよかったと心から思った。