犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら




でも、この顔だけは絶対に俺以外に見せたくはないってのが男の正直な気持ちだ。


はぁ〜。ったく。なんだよその可愛い顔。


なんて思いながらも、そんな恥ずかしいことも言えないわけで。


「お前、絶対その顔で宴会場戻るなよ。
部屋まで送るから、フロントで待ってろ。」



そう言って、少しでも周りから見えないようにと、俺のコートのフードを被せた。


「マジでそのコート、フード付きでよかったー」



思わず言葉が漏れるほど、俺はなんとなく安心した。


久しぶりに握った手は相変わらず小さくて、可愛くて、守ってやりたいと思う。


はやく俺んとここいよ。
なんて思いながら、一緒にフロントに向かった。



フロントで当たり前みたいに把握している守屋の部屋番号と自分の部屋番号を告げ、鍵を貰うと、守屋の部屋まで送った。



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