犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら



いつもは先に出勤しているはずの守屋のデスクを見つめる。



そこに守屋はいないのに、デスクを見るだけでめちゃくちゃ愛おしくなる。



守屋のことを考えながらプレゼン資料の最終確認をしていると、いつもよりかっちりした服を着た守屋が出勤してきた。




「おはよ。珍しいね」



そう言ってにこっとする守屋は朝から本当に可愛くて、この笑顔のために頑張れると思える。




「おー。まぁ、今回の落とす訳にはいかねぇから。」



と守屋に返しながらプレゼン資料に目を向けた。

柄にもなく今日はすげぇ緊張するし、自分のこんなに強い思いが上の人に届くのか心配でもある。



緊張して発表内容飛んだらどうすっかな。
と少し焦りながらも隣にいる守屋のことが気になって仕方ない。




こりゃ重症だな。


まぁとっくの昔からそんなこと分かってたけど。





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