犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら



え?


考えてもなかった図星パターンかよ。


てか、それだったらめちゃくちゃ可愛すぎねぇ?


桜木と仕事してからしばらく時間経ってるって言うのに、まだなお引こずってるってどんだけ俺と仕事したかったんだよ。



つうか、もしかしてヤキモチか?


考えれば考えるほど守屋が可愛すぎて、俺が仕事のために抑えてた気持ちがどんどん溢れてくる。


触れたい。思いっきり抱きしめて、好きだって言いたい。



「守屋。もう出よう」



気がつけばそんな言葉を口にして、店を出た。



店を出てしばらく歩いて、なんとなく俺は自信が欲しくなった。


守屋が俺の事思ってくれてる。
俺と同じ気持ちで居てくれてる。
そんな自信が欲しくなった。




「さっきのって。ヤキモチ?
それとも、ただの仕事仲間としての文句?」




俺の予想外の質問になかなか口を開かず下を向く守屋に痺れを切らした俺は我慢ができなくなってしまった。





「ごめん。分かりにくいなら言い方変えるわ。

さっきの、ヤキモチだと思っていい?」




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