犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら
それでもまだ口を開こうとしない守屋。
守屋…。そんなだんまり決められたら、肯定してるみたいなもんだろ。
これまで守屋への気持ちのために我慢してきたけど、もう限界だ。
こんなに可愛い守屋を目の前に、我慢する方がバカバカしい。
そう思う一方で、気持ちをぶつけてしまっては、これまで俺があのリップにかけてきた思いが台無しになってしまう。
そんな葛藤を繰り返していると、「浅香…」と、涙ぐんだ瞳で見つめる守屋と目が合った。
あー。もう無理だ。
我慢すんのやめよう。
俺もう触れたくて仕方ねぇ。
思いはまだ伝えないにしても、俺の身体と心は守屋をめちゃくちゃに欲しがってた。
「ごめん…」
こんなに中途半端な状態で。
美味しいとこ取りの状態で。
欲しがるままに手を出してしまって。
色んな意味でごめんって呟きながら俺は守屋を力強く抱き寄せた。