犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら



守屋の腰がだんだん抜けてきて、俺の理性もギリギリになったとき、さすがにもう帰ろうと、理性的な俺がストップにかかる。



キスをやめて、守屋の頬を撫でて微笑んだ。



「わりぃ。玄関とはいえ上がり込んで」


「ううん。私こそ。ごめん」



何故かお互いに謝りあった。



「じゃあ。俺帰るわ」


そう言うと、え?と拍子抜けしたような顔の守屋が居て、やっぱりその先も覚悟してくれてたことを知った。



俺も抱きてぇけどもう少し我慢。


もう少しこの中途半端な関係に甘えてもいいか?



なんて最低だけど、最低な俺は守屋を飲みに週一程度のペースで誘い、その帰りにはまたこうして玄関に上がらせてもらった。



よくないとは分かっていても、あと数週間と正当化して関係を続けた。



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