犬猿だったはずの同期を甘く誘惑したら





「ごめん、大事な話してる途中でほんと申し訳ねぇけど。さっきから福岡、福岡ってなに?」



ってゆうか、さっきの言葉って。
マジで俺の事大好きだって言ってるよな…

やべぇ。考えたらめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた…。



そんな俺の気も知らずに、訳分からないみたいな顔をして俺を見ている守屋。



「へ?

福岡に...転勤するんじゃないの?
みんなそう言ってたし...。」



なるほど、それで寂しくなって告白かよ。
可愛すぎるにも程あんだろ。
なんて素直に言える訳もなく


「は?なんだそれ。お前、俺の事勝手に追い出してんじゃねーよ。」


なんて言ってしまった。


「へ?じゃあ...」


「あぁ。転勤なんかしない。
つーか、福岡支社って立ち上げのために転勤すんだろ?商品開発部が行ってどーするんだよ」



俺の言葉にそっか、みたいな顔をしている守屋

ったく。めちゃくちゃ可愛んだよ。


でも…納得できねぇところが…



「つーか、お前の口からちょくちょく出てくる俺の女にだらしない発言はなんなんだよ。」



「だって!そうじゃない!
朝もいっつもギリギリで出勤してきて、それって前の日に女の人相手にしてるからでしょ!?
社内の自分の噂、知らないの??」



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