3度目に、君を好きになったとき
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side 蓮
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「白坂さんのことで話があるの」
三井に呼び出されたのは昼休みのことだった。
結衣の名前を出されたら簡単に断るわけにもいかず、仕方なく三井についていく。
ひとけの少ない廊下を歩き、ちょうど中庭が見下ろせる、眺めの良い位置に案内された。
三井と1m以上間隔を開けて窓際に立つ。付き合っているときとはまるで違う距離感。
「蓮は知ってる? 最近、白坂さんに仲良くしてる男の子がいること」
真鳥朔哉のことか。
「それが何?」
声が若干、冷たく廊下に響いた。
「もう、付き合っていたりしてね」
「……」
「実際に見てもらった方が早いかも」
窓枠に手を置いた三井の視線を辿り、中庭の一角を見下ろす。
そこには――結衣と真鳥と思われる男子生徒が至近距離で向かい合う姿があった。
それを見て、思わず息を呑む。
信じたくはない光景だった。
真鳥は結衣の額に唇を寄せていた。
彼女の肩に触れ、優しく抱きしめる。
(どう、して……)
さっきよりも近くで、三井が笑った気配がした。
side 蓮
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「白坂さんのことで話があるの」
三井に呼び出されたのは昼休みのことだった。
結衣の名前を出されたら簡単に断るわけにもいかず、仕方なく三井についていく。
ひとけの少ない廊下を歩き、ちょうど中庭が見下ろせる、眺めの良い位置に案内された。
三井と1m以上間隔を開けて窓際に立つ。付き合っているときとはまるで違う距離感。
「蓮は知ってる? 最近、白坂さんに仲良くしてる男の子がいること」
真鳥朔哉のことか。
「それが何?」
声が若干、冷たく廊下に響いた。
「もう、付き合っていたりしてね」
「……」
「実際に見てもらった方が早いかも」
窓枠に手を置いた三井の視線を辿り、中庭の一角を見下ろす。
そこには――結衣と真鳥と思われる男子生徒が至近距離で向かい合う姿があった。
それを見て、思わず息を呑む。
信じたくはない光景だった。
真鳥は結衣の額に唇を寄せていた。
彼女の肩に触れ、優しく抱きしめる。
(どう、して……)
さっきよりも近くで、三井が笑った気配がした。