3度目に、君を好きになったとき



音楽の次は、未琴のクラスと合同で体育の授業だった。

私は体育館の隅で舞台を背にして座り、バレーボールの試合を眺めていた。

体育館はネットで半分に仕切られ、向こうの入り口側のコートでは男子がバスケの試合をしている。


ちょうど私が視線を向けたとき、シュートを決めたのは真鳥だった。

3ポイントが入ったようで、歓声が上がる。
意外と運動神経の良いタイプらしい。

同じチームの友人達と笑い合っていると、いつものクールな雰囲気が消え、爽やかにすら見える。


「ねえ。真鳥、いいと思わない?」


隣に座り込んできた未琴が、私の耳元で囁く。
いつもは下ろしている髪は、今日は動きやすくシンプルにポニーテールにしていて、それも彼女によく似合っていた。


「うん……? まあ、ね……」


真鳥のことを見ていたのは偶然で、見惚れていたわけではない。


「今度、真鳥を誘ってみんなでどっか行こうって計画立ててるんだけど、結衣も一緒に行こうよ?」
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